わたしはすべてに節を見いだそうとしている。最初は言語に心地よさを見いだそうとする。見いだそうとするうちに、言語の節に隙間を見て取るようになってゆく。わたしは空間と飛び交う言語の隙間に指を差し入れる。押しとどめたり、引き剥がしたりする。すると言語は意味が壊れる。会話をする人たちは首をかしげる。曲解が発生する。争いへとつながる。言葉の分断剥離による争いを見たくないので、わたしは引き剥がした言語をパーツにして、言葉と言葉を無作為に連結させてみる。会話をする人たちは首をかしげる。曲解が発生する。お互いをハグしあい、お互いの耳に、わたしが雑に組み合わせた合成言語でなにやら愛の言葉をささやき始める。