「こうなったら子供を作りましょう」「僕女性、貴女女性。オーケー?」「大切なのはやること。結果じゃない」「これについては結果だと思う」「聞こえない。というわけで脱いで」こうなってしまうと僕には従うほかにできることがない。衣服の繊維を破壊する。「これでいい?」「素晴らしい」彼女の口から涎がたれる。「わたしの子供を産むに相応しい」「ああそう」帰りたい。しかしどこへ?「でもさぁ」「なぁに?」時間稼ぎと思ったらしく彼女は不満そうになる。「僕たちには生殖器がないのだけれど、どうやればいいの?」「わたしは魔法で。君はテクノロジーでちゃちゃっと作りましょう」うなずく。まだ生き残っているネットワークに接続する。情報を検索する。「こういうの、あまり最適解が見つからない」「一応教えて」話す。彼女の顔が真っ赤になる。「スケベ!」叩かれる。それから彼女が首をかしげる。「……スケベってなんだろう? 適当に言ったけれど」「検索してみる?」「いいや。だいたいわかる気がする」うなずく。僕たちはそれぞれに生殖器を作りつつ、お互いのを品評する。それがいつまでも続く。